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家型箸置き(草葺き・染付)
商品コード:61018-01

左より 01染付 02飴 03灰
商品仕様: 幅約3.5×奥行約2.3×高さ約2.8cm 磁器 日本製
商品説明: 郡司さんの韓国家型箸置き

韓国の古い木造建築を見ると、製材もしないまま、山に生えた曲がった木をそのままもってきて、屋根を作ったり柱を作ったりしています。日本の書院建築などが、直線材、直角材できちっと構成されているのと比べると、ずいぶんラフなというか、おおらかな感じがします。もちろん、茶室などにはそういう建築もあるわけですが、日本の場合、自然木の曲がり方やら、木目やらを意識的に選びに選んで、侘びた趣を演出しているのです。
一方、韓国の場合は、もともと森林資源が乏しいということもあって、ありあわせの木を使ってどうやって家を建てるかという姿勢です。
日本の建築は自然に逆らっていないという言い方をされますが、柱や梁の曲線や、草葺き屋根の曲面で構成される韓国の建築の方がはるかに自然で、日本の侘び寂び建築は、実は人工美の粋なのだとも言えるのです。
日本人が座敷に花を生けたり庭を作ったりすることは、ほんものの自然とは別に、人工的に自然美を再現しようとすることだと思いますが、韓国人の意識の中には、家屋敷の中に自然を取り込もうとする感覚がないのだそうです。
花は野にあり、山も川も、広い大地の中にあるがままなのが普通の姿で、住居や人は、すでにそのなかに属しているのです。
引き戸が中心の日本の扉に対して、韓国は観音開きの扉です。外側へ全開すると、扉は部屋の中から見えなくなり、内と外との境界線があいまいになります。
ロの字、あるいはコの字型に建てられる典型的な韓国住居に囲まれた中庭は、祭事や宴会の場であったり、キムチを漬け込む仕事場であって、庭と言うよりも屋根のない住空間と言えるでしょう。大庁(テーチョン)と呼ばれる屋根だけがかかった吹きさらしの板の間が中庭に面していること、いわゆる玄関という入り口がないことなど、住居は外と内を分け隔てるというものではないのです。
そんな伝統的な韓国住居の形態と慣習がそっくり残っていると言われる安東(アンドン)市郊外の村の写真集をながめながら、ずっとその住み心地に憧れをいだいていましたが、居ても立ってもいられなくなり、足尾の郡司さん家族に、韓国民家シリーズの箸置きの製作をお願いしたのです。
前回の餅型箸置きに続いて、韓国文化モチーフの箸置き第2弾というわけです。
合わせて、中庭を闊歩する犬やアヒルなんかも作ってもらいましたので、食卓テーブルの上に並べて、ミニチュア韓国村を再現して遊ぶことができます。いやいやそれは、ちょっと行儀の悪いことなのでしょうか?

参考文献/
芸術新潮1988年7月号「ここが違う韓国と日本」 新潮社
小売価格: ¥924
在庫状況: 在庫あり
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郡司庸久さん
1977年 足尾町生まれ。
2001年 栃木県窯業指導所に入所後、
2003年 足尾にて独立。
郡司慶子さん
福岡市出身。
多摩美術大学絵画学科油画専攻卒業。
益子町のギャラリー「スターネット」の
スタッフを経て、2004年より作陶を開始。