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(1)ホウロウ

ホウロウは、金属の表面にガラス質を高温で焼き付けたものです。
抜群の耐熱性を発揮するとともに耐酸性にすぐれ、調理した料理をそのまま保存しておくことにも最適です。
また、分厚い素地と、熱伝導率の低いホウロウ層により、保温性が高くお料理が冷めにくいことも特徴です。
さらに、ガラス質表面は、なめらかで洗いやすく、吸着性が低いので匂いがつきにくい特質があります。

●ぶつけたり、落としたり等の衝撃を与えると、ホウロウ層が破損します。
●熱湯を入れると熱くなりますので、やけど等に注意して下さい。
●電子レンジでは使用しないで下さい。電子レンジの故障や火災の原因になります。
●口部のホウロウ層がひび割れたまま使用しないで下さい。
●使用後はスポンジに中性洗剤をつけてよく洗い、乾燥させてください。
金属タワシや磨き粉などの使用は表面を傷つけますのでおやめください。
●商品表示が鍋・ケトルなどの加熱調理器具となっていないホウロウ製品については、ストーブの上に乗せたり、火にかけたりしないで
ください。
●端部が黒くなっているのはホウロウの下引きですが、これは商品の構造上の仕様で不良ではありませんので安心してご使用ください。
●弁当箱など、端部をカールさせていないアイテムの端面はホウロウ下引きも拭き取ってあり、素地がむき出しになっています。これも商品の構造上の仕様で不良ではありません。また、製造時の焼成窯の中では伏せて並べられますので、端部に小さな傷跡が残る場合がありますがご了承ください。
●ホウロウの素地は鋼鉄板ですので、使用や保存の状況により、やがてはサビが発生するものとお考えください。サビを広げないケアとしては、常時使って洗って、柔らかい布等で頻繁に磨いてやることです。繰り返し磨くことで徐々に出来る表面の酸化皮膜が、露出した素地を錆びにくくします。もし、サビが目立つ場合は、オリーブオイルを柔らかい布にしみ込ませてすり込むこともかなり効果があります。
●特に端部の黒い部分からはサビが出やすいですので、サビ移りを防ぐために、洗い上がりの濡れた状態の端部を他のホウロウやうつわに重ねないでください。


(2)印判手(銅版転写)の食器

印判手の印刷手法である銅版転写法は、呉須(ゴス)と呼ばれる顔料で和紙に印刷した転写紙から、絵柄を素焼き生地に移し取るものです。
銅版転写による印判手の皿には、手作業から生まれる絵柄のカスレや切れ・にじみ・色抜け・色ムラといった多くの欠点が見られます。お皿一枚一枚に個体差はありますが、なにかしらのこうした要素を必ず含んでいるとお考えください。
そういう意味で印判手皿は、完璧な仕上がりをお好みのお客様に向くものではありません。
●色ムラ…多くは転写紙の折れシワによって生じます。
●にじみ…転写紙から吸収された顔料が生地の中にひろがることで、にじみやボケが起こります。
●切れ…転写紙のつなぎ目の位置ずれによって起こります。また、転写紙のシワによって同じような状態になる場合もあります。
●色抜け…素焼き生地の上に濡らした和紙の転写紙を置くことで、生地が水分とともに、転写紙に印刷されていた顔料を吸収し、絵柄が転写されます。生地と転写紙の密着が弱く、うまく転写されなかった部分に色抜けがおこります。


(3)陶器と半磁器の食器

陶器や半磁器は磁器に比べ表面が柔らかく若干の吸水性もありますので、汚れやシミができやすい欠点があります。ご使用につれて「貫入」と呼ばれる表面の細かいヒビが発生したり、水分を吸って斑点のようなシミがあらわれる場合もあります。倉敷意匠では、この欠点を知りつつ、磁器にはない柔らかでとろりとした質感を好むゆえにあえて陶土や半磁器土を多くの製品に使っています。表面の変化が起こりにくく、長く使っていても新品同様に見える食器がお好みの方にはあまりお勧めできませんが、使うほどに育っていく様子を楽しむというとらえ方もあるということをご理解いただければと思います。


(4)吹きガラス

手作りのため、形・サイズ・厚み等に若干の差があります。ゆがみが生じていたり、表面にしわやうねり模様が入っている場合もあります。倉敷意匠の場合、大半の製品で意識的に気泡が入るように作られていますが、個々の気泡の状態には、かなり差があります。吹きガラスは、オーブン・電子レンジ・食器洗浄機での使用はできません。