手編み 水切りかご 販売終了
商品コード:41002-01

※ほうろう角盆(72141-01)は販売終了となりました。 銅は、使用につれて黒っぽい飴色に変色します。
商品仕様: w34×d34×h10cm 銅、ステンレス
商品説明: 金網が日用品として庶民の暮らしに普及し始めたのは、明治の後半頃からのことなのだそうです。台所の必需品として毎日の暮らしに欠かせない金網のカゴやザルですが、もともとは、料理する人の用途や好みに応じて針金の太さや網目の大きさを変えながら、数多くの職人さんたちが一つずつ手編みしていたのです。やがて、プラスチック製品の登場や量産機械化という流れの中で、価格の安さに押された金網職人たちは、次々に店をたたみました。今や、京都の金網細工店の中でも手編みの仕事を続けているのは5〜6件が残るのみということです。金網細工の老舗「辻和金網」さんにお願いして、野田琺瑯さんのお盆にちょうど合わせられるサイズの水切りかごとケーキクーラーを作ってもらいました。芯になる太い針金部分はステンレス、亀甲模様の網部分は銅を選びました。火に対する強さとメンテナンスのしやすさでは、やはりステンレスなのですが、やわらかな銅の味わいをどうしても捨てがたいのです。新品の時にピカピカの銅は、使い込むうちにだんだんと渋い飴色に変化していきます。この、自分と同じに時を刻んでいくという感じがたまらなく良いのです。今日は、工房にお邪魔してオーダーしていた水切りかごの製作手順を見せていただきました。このくらいの大きさのものだと、1日がんばっても2個作るのが難しいのだそうです。革の指サックをはめた左右の人差し指で銅線をとらえて交差させ、ぐっと力を入れてねじります。一定のリズムを刻みながらも、静かに静かに、美しい亀甲模様が編み出されていきます。そして、規則正しい編み目模様そのものも、もちろん美しいのですけれど、ステンレスの芯部に結び止める銅線の端の始末がすばらしいのです。縁まで編み終わった銅線は、2本ずつ束ねて芯を挟んで数回ねじり,端を少し余分に残して切り揃えています。頑丈この上ありませんし、こういうところこそ、機械による大量生産品には真似の出来ない、手づくりならではの風格だと思います。
小売価格: ¥26,950
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辻泰宏
昭和2年創業の金網細工の老舗「辻和金網」3代目店主。 工房では、2代目である父・善夫氏とともに日々金網を編む毎日。手づくりにこだわりつつも、伝統工芸の枠にとらわれることなく、時代のニーズに応じたものづくりを忘れない。